2009年05月25日

狂犬病唯一の治癒例について

狂犬病と言えば、あらゆるウイルス感染症の中で致死率最強の病気として知られています。幸い現在の日本には存在していませんが、世界では毎年推定5万人がこの病気で死亡しています。当ブログでも、かつて何度か狂犬病をとりあげました。
【関連過去エントリ】
狂犬病国内36年ぶりの狂犬病死者

狂犬病の発症後致死率はほぼ100%です。発症後に助かった人は世界中で過去に6人しかいません。そのうちの5人は発症前にワクチンを接種していたので、ワクチン無しで狂犬病から生還したのはたった1人ということになります。

さて、そのたった1人の事例について詳述している日本のpageを見つけました。
狂犬病を発病した患者の最初の回復例(徳島大学)
 文献のオンライン検索で、狂犬病の治療に参考になる論文は見つかりませんでした。これは助かった例がないため当然と考えられます。ウイロビー医師が次に注目したのは、ほぼ30年間、狂犬病専門家が疑問を抱いてきた謎です。狂犬病で死亡した患者の脳には見たところなにも異常がないことです。もうひとつは、ICUで数週間生きながらえたのちに死亡した人では、もはやウイルスは見つからないという点です。ウイロビーは、免疫系はウイルスを排除できるのだが、排除が起こるのは患者の命を救うには遅すぎると考えたのです。

 狂犬病ウイルスはたしかに脳を乗っ取って人を死亡させるが、脳の
組織自体に直接、傷害は与えていない。もしも、長い間意識を失った
状態を保てるよう慎重に薬を使って、機能異常になった脳の働きを抑
えることができれば、脳の大混乱を抑制して、患者の免疫系が追いつ
くまで生かすことができるのではないか、と考えたのです。

この治療法が成功したのは1例のみで、他の6例では失敗したことも記されています。ゆえに人類の狂犬病克服には未だ程遠い状況ですが、希望が皆無ではないことも確かでしょう。
posted by D Slender at 23:33 | ムンバイ ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月24日

乳幼児からの花粉症予防法(?)

Yahoo!トピックに興味深い記事が載っていました。

子どもを花粉症にしないための9か条(医療介護CBニュース)
 将来、子どもが花粉症で苦しまないようにするためにはどうすればよいか―。理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克センター長が「花粉症にならないための9か条」を紹介した。

 2月23日に横浜市の理研横浜研究所で報道関係者を対象に開かれた「製薬協プレスツアー」(主催=日本製薬工業協会)で、谷口センター長は「スギ花粉症ワクチン開発」と題して講演。この中で、▽生後早期にBCGを接種させる▽幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる▽小児期にはなるべく抗生物質を使わない▽猫、犬を家の中で飼育する▽早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす▽適度に不衛生な環境を維持する▽狭い家で、子だくさんの状態で育てる▽農家で育てる▽手や顔を洗う回数を少なくする―の9か条を紹介した。

要するに、交通量が少なく適度に不衛生な環境でヨーグルトを食べるのが良いようです。

当ブログでは、近年の日本人の多くは衛生面で潔癖過ぎるのではないかと主張してきました(主に食の問題に関連してですが)。そういえば、花粉症問題が注目され始めたのは割と最近です。少なくとも私が幼い頃は花粉症という言葉は広く知られていませんでした。ここから先は推測の域を出ませんが、1970年代以降の花粉症患者の増加と、日本人が過剰潔癖になったことは、因果関係があるのかも知れません。
posted by D Slender at 00:00 | ムンバイ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月24日

難病に7疾患追加

幼い頃,一番の愛読書が「家庭の医学」だった私にとっては見逃せないニュースです。

難病:7疾患を追加指定 HAMや魚鱗癬など 厚労省(毎日新聞)
 厚生労働省は23日、国が研究予算を出している難病(難治性疾患)の対象に、来年度から「HTLV−1関連脊髄(せきずい)症(HAM)」や「先天性魚鱗癬(ぎょりんせん)様紅皮症」など7疾患を追加することを決めた。難病は過去10年で5疾患しか追加されていないが、既存の研究班が類似疾患を取り込んで大幅な増加につなげた。

 難病に指定されると、画期的な診断法や治療法の開発、大規模な臨床研究が公費で可能になる。特に治療が難しく患者側の負担が重いとされる「特定疾患」に指定されれば、国と自治体の治療費助成を受けられる。現在の対象はパーキンソン病など123疾患。

 新たに指定されるのはHAM(患者約1400人)、魚鱗癬(150〜300人)のほか▽下垂体機能低下症(約7000人)▽クッシング病(約1000人)▽先端巨大症(約1万人)▽原発性側索硬化症(約150人)▽有棘(ゆうきょく)赤血球舞踏病(約100人)。


私が幼い頃の「家庭の医学」では,「先端巨大症」は「末端肥大症」と呼ばれていました。いまは「先端巨大症」の方がメジャーな呼称なのでしょうか。

なお,現行の123個の難治性疾患と45個の特定疾患に関しては,難病情報センターのサイトが詳しいと思います。
posted by D Slender at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月08日

罰スクワットは違法

前エントリに引き続き,学校教育関連のニュースを手短に論評するぜ.

新幹線でスクワット300回!1人が入院(報知新聞)
 高校によると、10月24日午前1時ごろ、京都の宿泊先で生徒11人が就寝時間を過ぎても別の部屋を行き来していたことから、東京へ向かう東海道新幹線の車両デッキで同日午前、担任や生徒指導などの教諭4人が、ほかの生徒に迷惑を掛けたとして11人にスクワットをさせた。

罰としての「300回スクワット」は,文科省が体罰と認めている「長時間の起立指導」と比べて肉体的にきついのは明らかです.体罰は学校教育法違反です(過去エントリ文科省が体罰基準を明示を参照).故に,文科省の法解釈に照らせば,4人の教諭は学校教育法違反を犯しています.法を守る模範たるべき立場の人間の違法行為は言語道断だと思います.

 県教育委員会は「高校に内容を確認中。必要があれば調査し、処分が必要かどうか検討する」としている。

検討するまでもなく,処分するのが妥当です.

就寝時間を守らない生徒は好ましくないと判断するなら,非体罰の厳罰を科すべきだと思います.例えば一定期間の出席停止とか.これはこれで一部から非難を受けるでしょうが,学業等のアフターフォローを怠らなければ違法ではないと思われるので,批判をものともせず堂々と罰を執行して構わないでしょう.
posted by D Slender at 00:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月07日

学力低下の原因に関する仮説

少し前のニュースですが,中教審が「ゆとり教育」からの方針転換を発表しました.

ゆとり教育見直し、小5から「英語活動」創設…中教審(読売新聞)
 中教審は来年1月にも答申をまとめ、文部科学省が今年度内に学習指導要領を改定。新指導要領は早ければ2011年度から実施される。

 現行の指導要領は、学習内容の3割減や授業時間の短縮などによる「ゆとり教育」を掲げ、小中学校では2002年度、高校は03年度から実施された。

 しかし学力低下への批判が相次いだため、今回の中間報告「審議のまとめ」では、「授業時間を減らしすぎた」などと反省。〈1〉全教科での言語力育成〈2〉理数教育重視〈3〉伝統文化に関する教育の充実〈4〉道徳教育の充実〈5〉小学校の英語活動――などを新しい目標に掲げた。

 小学校の授業時間は、各学年とも週1、2コマ(1コマ45分)増やし、6年間では現在より278コマ多い計5645コマに。特に増えたのは国語、算数、理科、社会の主要4教科と体育で、中でも、算数と理科はともに16%増となる。また、5年生からは、週1コマが英語活動に充てられることになった。

 中学校では各学年とも週1コマ(1コマ50分)、3年間では、現在より105コマ多い計3045コマとした。特に理科と外国語(英語)が増え、3年間の授業時間はともに現在の33%増。英語は、国語、数学などを含め、教科の中で最も授業時間が多くなる。

 現在の指導要領で大幅に削減された学習内容も相次いで復活し、小学校算数では「台形の面積」、中学校理科では「イオン」が加わる。一方、ゆとり教育の象徴だった「総合学習の時間」は、小中学校ともに削減され、中学校の「選択教科」も事実上廃止される。「道徳」については、「引き続き検討する必要がある」として、教科化を見送った。


ふむ.総合学習や選択教科がそれぞれ削減,廃止されるのは良いことだと思います.授業数増加については,週1コマ程度なので,児童生徒の大幅負担増にはならないと思います.指導要領の詳細がどうなるか分かりませんが,内容が旧指導要領程度に増えるのであれば,内容的な負担もさほど無いと思われます.

ただ,英語を小学5年から始めるのは微妙ですかねえ.文法を体系的に学ぶのは中学程度の思考力がないと難しいと思われます.だからと言って,日常の挨拶などを楽しく覚えましょう的な授業だけだと,将来の英語学習の助けにならない可能性もあります.だから,うまくやらないと失敗するかも知れません.指導要領を作る文科省はその点を十分に注意しなさいね(←偉そう).

ただ,今回の改革だけで「学力低下」問題が解決するかどうかは疑問です.

続きを読む
posted by D Slender at 00:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月12日

作文“吊るし上げ”指導への所感

遅ればせながら、昨日のニュースで印象に残ったものを1つ。

奈良の小学教諭、特定の子で「彼の嫌なところは」作文指示(読売新聞)
 奈良市の市立小学校で5月、50歳代の女性教諭が、担任する3年生の学級(30人)の級友児童全員に、特定の男児1人について嫌いなところなどを作文に書かせ、男児の母親に渡していたことが、10日、わかった。

 級友に作文を書かせる際、男児は「やめて」と言ったが、女性教諭は聞き入れなかったという。市教委は「配慮に欠ける指導」などとして、男児らに謝罪した。

 市教委や関係者によると、女性教諭は、男児が授業中に教室内を歩いたり、私語を繰り返したりして落ち着きがないため、5月下旬の学級会の時間、級友に用紙を配り、男児について「嫌いなところや好きなところを書きなさい」と作文を指示した。男児にも、同様に書かせた。

 数日後、女性教諭は、体調が悪くなって早退する男児を迎えに来た母親に「クラスのみんなが息子さんについて思っていることです」などと言って作文を手渡した。夜になって男児の両親から苦情を受け、学校側が謝罪した。

 市教委に対し、女性教諭は「男児を排除する意思はなく、児童同士の思いが通じ合い、考えるきっかけにしてほしいと思って書かせた。判断が甘かった」と反省しているという。

 女性教諭は現在も担任を続け、男児も休むことなく通学しているという。

続きを読む
posted by D Slender at 23:50 | ムンバイ 🌁 | Comment(1) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月01日

ガス壊疽入門小説(?)

先月に指を骨折してから、医学関連のWebページをハシゴすることが多くなっています。

その流れで、ガス壊疽という感染症に興味を抱きました。名前と概略は幼い頃に読んだ「家庭の医学」で知っていましたが、今回改めて調べてみたところ、イメージしていた以上に死亡率が高い重篤な病気だということがわかりました。詳しくは、例えば次のページで。

メルクマニュアル家庭版 ガス壊疽

更に、ガス壊疽をテーマにした小説作品がWeb上にUPされていることに気づきました。

山岸恵一 「ガス壊疽」(PDFです)

この作品は第1回銀華文学賞(雑誌「文芸思潮」が主催する45歳以上の作者を対象とする賞)の最終選考に残った作品。病態や手術の様子などが実にリアルに描かれていることに感心しました。作者は医療関係者でしょうか? そうでないならば、緻密な取材がgoodだと思います。
posted by D Slender at 14:28 | Comment(0) | TrackBack(1) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月26日

米国でフルオロキノロン耐性淋菌増加

前エントリに続き、医学関連の話題です。

一昨年の7月のエントリ薬剤耐性淋菌の増加に関連しています。米国で、薬が効かない淋菌が急増しているそうです。

米で薬効かない淋病急増 対策センターが勧告(産経新聞)
 米疾病対策センター(CDC)は、淋病(りんびょう)を引き起こす淋菌に薬が効かない耐性菌が急増してきたため、フルオロキノロン系の抗生物質を使用しないよう米国内の医療関係者に勧告した。有効なのはセファロスポリン系だけとなり、CDCは「新しい抗生物質の開発が急務だ」としている。

 全米26の都市を対象に昨年実施した調査で、男性の淋病患者に占めるフルオロキノロン耐性淋菌の割合が、使用を控える基準の5%を超える6.7%になっていた。2001年調査(0.6%)の約11倍に急増した。

 淋病は米国でクラミジアに次ぎ2番目に多い性感染症で、毎年約70万人が新たに感染するとされる。ペニシリン系やテトラサイクリン系抗生物質には既に耐性で、これまでフルオロキノロン系が第1選択薬だった。

古典的な抗生物質のペニシリンは、既に淋病には無効なんですねえ。薬が効かない少数の菌が生き残り、遺伝子が急速に広がっていくことにより、耐性菌が主流になるというわけです。新薬開発と細菌の耐性獲得のいたちごっこ。

ふと思いましたが、淋病を撲滅してしまうことってできないのでしょうか? 地球上の全人類を1ヶ月くらい性交禁止にして、その間に全淋病患者を徹底治療すれば淋菌は滅亡しそうな気がするのですが………余りにも非現実的な方法ですな。
posted by D Slender at 12:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月03日

文科省が体罰基準を明示

文部科学省が「体罰の基準」を初めて明示したニュースは、今日の各メディアでとりあげられています。たとえば、

居残り・起立指導は許容 文科省、体罰基準を明示(産経新聞)

要約すると、

  • 殴る蹴る、長時間立たせるなどは、学校教育法で禁じられている「体罰」に該当するので、違法

  • 居残り指導や、長時間ではない起立指導は、体罰に該当しないので適法

  • 授業を妨害する生徒を教室から追い出して別室で指導することや、悪質ないじめ加害者の出席停止は、アフターフォローを条件として、適法

という感じでしょう。このうち、前者2つは1948年の法務庁長官見解「児童懲戒権の限界について」をほぼそのまま踏襲しています。ただし、「教室退出 and 別室指導」や「出席停止」の許容は、1948年見解には無かった要素です。

私の小学校時代にも、居残り指導や起立指導程度はありました。しかし、教室から追い出すような指導はありませんでした。今思えば、1948年見解に結構忠実な小学校だったようです。一部には、平手で強く殴る教師も居ましたが……

そんなわけで、今回の文科省基準は、さほど目新しくないというか、割と無難な感じがします。

ただ、悪質ないじめに対しては更なる厳罰を許容すべきだと思います。程度にもよりますが、殴る蹴るとか持ち物を隠すなどの肉体的物質的被害を与える類のいじめは、小学生だろうが明確に犯罪扱いして、容赦無く警察沙汰にしても構わないのではないでしょうか。または、学校側が強制留年などの超厳罰に処するのも手だと思います(ただ、これを実現するには色々な意味で社会の意識改革を要するので難しいでしょうが…)。いじめ問題の解決は容易いことではありませんが、「いじめは絶対悪」という意識を児童生徒と保護者に持ってもらうことは必要だと思います。
posted by D Slender at 23:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月30日

オーストラリアで再利用下水飲用へ

オーストラリアが長期的な干ばつに見舞われているようです。

リサイクル下水、飲むしかない…干ばつ豪、08年から(読売新聞)
 干ばつに苦しむオーストラリア北東部クインズランド州政府は28日、下水を飲料用にリサイクル処理した水を同州の一部で2008年から使用すると発表した。

 同州は、下水再利用の是非を問う住民投票の取りやめも明らかにした。住民に是非を聞いている余裕がないのが実情という。

 州政府のビーティー首相は、「大変な決断だが、水を飲まなければ死ぬ。ほかに方法がない」と、住民に理解を求めた。地元紙によると、このまま干ばつが続けば、同州の水源は09年に枯れるという。

 オーストラリアは現在、史上最悪といわれる干ばつに見舞われており、全国で下水再利用への関心が高まっている。ただ、住民の抵抗感は強く、最大都市シドニーを抱えるニューサウスウェールズ州首相は再利用に反対を表明、これまでのところ再利用を実施している州はない。


さて、以上に引用したニュース記事は興味深いのですが、肝心な情報が抜けていると感じました。

続きを読む
posted by D Slender at 07:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月25日

「ゆとり教育」はそのままでもOK

教育と政治に絡むニュースですが、「社会派DS」ではなくこちらに書きます。

ゆとり教育見直しに異論続出=与党(時事)
見出しは「異論続出」となっていますが、「与党内で意見が分かれている」の方が実情に近いようです。以下、記事を引用します。

 自民、公明両党は24日、衆院第1議員会館で教育再生検討会(座長・大島理森元文相)を開き、政府の教育再生会議がまとめた第1次報告について協議した。会合では、再生会議事務局長を務める山谷えり子首相補佐官の説明に対し、出席者から「ゆとり教育」の見直しに異論が続出。政府に対し、来週改めて見直しの狙いなどを説明するよう求めた。
 会合では、これまでゆとり教育を推進してきた文部科学相経験者らが、授業時間数の10%増加などについて「知識向上に重点が置かれている。ゆとり教育が目指す人間力の向上が大事だ」などと相次いで反対論を表明。さらに、体罰の基準緩和を明記したいじめ対応策に関しては、「現場の視点を持つべきだ」との指摘が出された。
 これに関連し、公明党の斉藤鉄夫政調会長は都内で記者団に対し、出席停止制度の積極活用について「教育の放棄にならない対策を与党で練る必要がある」と述べ、政府に慎重な対応を求めた。
 一方、自民党の町村信孝元文科相は都内で記者団に対し、「報告がこれまで進めてきた教育改革とまるで違った方向に進んでいるとは受け止めていない」と一定の理解を示した。


続きを読む
posted by D Slender at 17:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月18日

国内36年ぶりの狂犬病死者

狂犬病の男性が死亡(スポニチ)
厚生労働省は17日、フィリピンで犬にかまれ、帰国後に狂犬病を発症した京都市の60代の男性が同日未明、入院先の京都市内の病院で死亡したと発表した。

 国内での狂犬病による死亡は1970年、ネパールで犬にかまれ、帰国後に発症した男性が死亡して以来。

 狂犬病は通常、人から人には感染しないが、京都市保健福祉局は「念のため」として、男性が接触した可能性のある人について感染の有無を調べる。

 男性は8月末、フィリピンで野良犬にかまれ感染したとみられている。11月1日に帰国後、水を怖がるなど狂犬病に特徴的な症状が現れて13日に入院、意識不明の重体となっていた。

 狂犬病の潜伏期間は1―3カ月程度。いったん発症すると進行が早く、ほぼ100%死亡するとされる。


狂犬病が発症後死亡率ほぼ100%の恐ろしい感染症であることは、昨年のエントリ狂犬病で既に記してあります。海外で犬やコウモリなどの危険動物に咬まれたら、潜伏期間中にワクチンを接種しなければなりません。ワクチンは正しく打てば効果大だそうです。

さて、昨年のエントリでも参考になるサイトのリンクを書いておきましたが、これを機に幾つかリンクを追加しておきます。

狂犬病(京葉獣医師会)
狂犬病ウィルスが脳に達すると爆発的に増殖することが書かれています。一旦発症するとまず助からない原因の一つなのでしょう。また、狂犬病を発症した犬の画像があります。

Wikipedia -狂犬病
発症しても命が助かった事例がこれまで6件あることが記されています。とはいえ、世界では年間数万人が死亡しているわけですから、助かった事例は正真正銘のレアケース。やはり、事実上死亡率100%と言って良いでしょう。狂犬病患者の画像もあります。

Malady of the Month Archives - Rabies
英語のサイト。Wikipediaで使われているのとは別の狂犬病患者画像があります。狂犬病の恐水症状の凄まじさが伝わってくる画像です。なお、狂犬病は英語でrabies、恐水症状はhydrophobiaです。
posted by D Slender at 12:31 | Comment(0) | TrackBack(2) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月08日

職場健康診断不要論再掲

日本では、労働安全衛生法によって、職場での健康診断が義務付けられています。

以前から書いていますが、私は職場健康診断撤廃論者です。撤廃すべきと考える理由を以下に列挙します(過去エントリに書いたことの繰り返しですが)。健康診断をしているか否かにかかわらず、病気になるときはなるのが運命なので、放っておいて欲しいのです。それに、職場健診では見つからない病気も多いと思われます。仮に何らかの病気が健診で発見できて治癒した事例があったとしても、それだけでは健診の有効性の証明にはなりません(症状が出てから医者に行っても治る可能性があるから)。私の職場では健康診断の日は早く起きなければならず、その分だけ睡眠不足になり、むしろ健康に悪いような気がします。また、胸部X線撮影の有効性には、専門家からも大いに疑問が出ています。過労死などの労働災害を防止するという意義付けもあるのかも知れませんが、それには激務を止めさせるのが一番で、健康診断は抑止力にならないと思われます(定期健診の直前だけ激務を止めて体調を整えさせるような職場もあるかも知れない)。

以上の理由で、職場定期健康診断義務は即時撤廃に値する愚法だと思っていますが、いかに悪法であろうと法は法。従わねばなりません。私が日本の独裁者だったら、すぐに職場健診を止めさせるのですが…

さて、今日は私の職場の健康診断です。今から逝ってきます。タイミングが悪いことに風邪を引いてしまい、憂鬱は倍増。
posted by D Slender at 10:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月06日

周囲に合わせて体色を変える蛸動画

Google Videoで、「周囲の環境に合わせて体色を変えるタコ」の動画を見つけました。

決定的な瞬間が鮮やかに撮られています。

それにしても、世界にはこんなタコが存在するのか、凄いなあと思って調べてみたところ、日本でもお馴染みのマダコがこの特技を持っていたのですね。知りませんでした。
【参考】マダコ -Wikipedia
posted by D Slender at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月04日

神戸市学校職員の学歴詐称

学歴詐称で就職 学校職員13人を諭旨免職 神戸(神戸新聞)
 神戸市の学校職員による学歴詐称問題で、同市教委は二日、一九七八-二〇〇五年に採用した三十二-六十歳の調理師と管理員の計十三人を諭旨免職処分にした、と発表した。

 別の調理師による学歴詐称採用を受け、九月以降に実施した内部調査で不正が発覚。いずれも大学や短大を卒業して本来は受験資格がないのに、最終学歴を高卒と偽り採用されていた。

 市教委は「法律を守る公務員としてあってはならないこと」としている。

公務員でなくても、社会人として規則を守らねばならないのは当然。

しかし、残念ながら、世の中には不合理な規則が少なからず存在します。神戸市の「学校の調理師や管理人は高卒のみ」はその典型。大卒や短大卒では務まらない仕事なのでしょうか? そんなことないでしょう。

過去エントリ「反学歴社会」を検証してみるで書いた通り、日本には、高学歴だと却って損をする事例が結構多く存在します。果たしてこれでいいのでしょうか? 教育基本法の改正とかゆとり教育の見直しなどよりも、世間の人々の学歴観の是非について、もっと議論されるべきだと思うのです。
posted by D Slender at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月16日

加齢臭を防ぐには…

いわゆる加齢臭について、詳しい記事が毎日新聞のサイトに載ってました。

加齢臭:本人気付かず周囲困惑 においの元、40過ぎから増えストレスで加速

私もさほど遠くない将来に、加齢臭を気にすべき年齢になります。記事中で目に留まった部分を引用しておきます。

続きを読む
posted by D Slender at 00:00 | Comment(1) | TrackBack(2) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月18日

油モノで脳内麻薬?

高油脂の食物を摂取すると脳内麻薬が分泌されて止められなくなる,という説がどうやら有力のようです.

摂取直後に「脳内麻薬」=つい油もの…快感感じてやめられず−仕組み解明・京大(時事通信)
 ついつい食べてしまうラーメンやフライなどの油もの。高カロリーの油脂を多く含む食べ物がやめられない原因として、摂取直後に大量の「脳内麻薬」が分泌され、快感を感じる仕組みがあることを、京都大大学院農学研究科の伏木亨教授らの研究グループが18日までに、突き止めた。
 同じ快感レベルの低カロリー油などができれば、肥満防止や改善につながる可能性もあるといい、注目を集めそうだ。26日に京都市で開かれる日本農芸化学会で発表される。


これ,ポテトチップスなどの揚げスナック菓子にも通用するのでしょうか? だとすれば,私がポテトチップスを食べ始めると止められない一方で,ノンフライスナックの明治カールだと全然あとを引かない理由が科学的に説明されたことになります……と断定するのは余りにも早計.単にカールの食感が私の好みに合わないだけかも知れないからです.  
posted by D Slender at 12:02 | Comment(1) | TrackBack(2) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月11日

東工大が来年度から数学だけ入試を実施

東京工業大学理学部が来年から後期日程入試を廃止し、その代わり11月に数学だけの試験で20人を選抜するそうです。

数学だけ5時間…東工大「究極の1科目入試」今秋から
 センター試験の結果は参考にせず、面接も行わない。国立大学の入試の中で最も長い1教科試験になるとみられる。

 東工大によると、2007年度入学予定者に対する試験で、実施時期は今年11月。午前と午後に2時間半ずつの制限時間を設け、それぞれ2問程度を出題する。定員は20人。

東工大の従来の後期日程の数学は1時間半で2問なので、これよりは明らかにハードな問題が出題されそうです。

現在の大学入試で最も気合が入った難しい出題をするのは東大理1後期で、制限時間2時間半で3問。東大と比べて難易度や問題の質がどうなるか、大学受験業界の皆様は興味津々でしょう(と、他人事のように書いておきます)。

 物事を深く考え、じっくり課題に取り組む能力が落ちているとの見方から、公式や知識を問う難問ではなく、考える力や解き方が重要な問題を出す。

 大学側は、物理や化学などの能力も数学の試験で類推できると判断している。想定問題や解答例は、5月ごろ公表。合格水準に達する者が定員に満たない場合、欠員は2次試験前期日程の募集人員(165人)に加える。後期日程は廃止する。

大学側には、普通なら東大や京大を目指すような数学エリート層を早めに獲得したいという思惑があるのではないかと推測します。5月頃に公表されるという想定問題を楽しみにしておきます。
posted by D Slender at 17:05 | ムンバイ 🌁 | Comment(1) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月20日

冥王星探査機打ち上げ

太陽系の惑星の中で地球から最も遠い冥王星は、唯一地球からの探査機が訪れたことがない星でもあります。そのため、構成物質や大気の成分について、現時点では未解明。

しかし、このたびNASAが世界初の冥王星探査機を打ち上げました。
初の冥王星探査機、NASAが打ち上げ(読売新聞)
 米航空宇宙局(NASA)は19日、初の冥王(めいおう)星探査機「ニュー・ホライゾンズ」を搭載したアトラスロケットをフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げた。

 冥王星は太陽系最遠の惑星で、太陽からの距離は、太陽―地球間の約40倍。ニュー・ホライゾンズは、木星までこれまでの宇宙船で最速の約13か月で到達した後、2015年7月に冥王星に到着する予定だ。

 重量は約480キロ・グラムで、冥王星やその衛星カロンを調べる7種の観測機器を備えている。太陽から遠く離れた場所を飛行するため、電源には、放射性物質からの熱を利用するプルトニウム電池を使用している。


木星には13か月で着くのに、冥王星到達が2015年になってしまうとは。いかに冥王星が地球から遠いかわかります。

【参考page】冥王星(サイト「ナイン・プラネッツ日本語版」より)
おお、海王星と冥王星の軌道周期比が正確に3 : 2だとは知りませんでした。
posted by D Slender at 12:10 | ムンバイ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月07日

携帯電話は案外安全

遅れ気味ですが、12月2日のITmediaの中に、少々取材不足 or 認識不足ではないか、と思われる記事がありました。

ウィルコムのCMに見る、病院内での“PHS”
 病院のベッドに寝ている患者が“ケータイ”を使って家族に電話する──。ウィルコムが放映を始めたテレビCMの利用シーンが話題を呼んでいる。

 病院内で携帯電話を使っていけないのは当然だが、PHSは送信出力が携帯電話に比べて非常に小さいため、医療機関内での利用も基本的に認められている。実際の病院でも、「災害時に強い点、低SAR値により医療機器や人体に影響が少ないことにより」(ウィルコム)、医師や看護師の連絡ツールとして導入を始めたという。

 ウィルコムによると、医療機関への導入例は京都医療センターなど、すでに1200機関。病院側が患者向けにPHSをレンタルしているところもある。

 ウィルコム端末を導入した医療機関では、医者や看護婦が持つ端末に「医療用」と書かれた赤いストラップを付けて、PHSであることを明示したりといった対策が採られている。また「携帯はやめてください。PHSはOKです」といったポスターを使って、啓蒙を進めている病院もあるという。

携帯電話よりPHSの方が安全なのは確かです。携帯電話は駄目でもPHSはOKとしている病院が存在することも事実です。

しかし、「病院内で携帯電話を使っていけないのは当然」というのは実情と異なります。最近は、所定の区域で携帯電話使用を許可している病院も少なくないからです。

たとえば西新潟中央病院では、個室病室での携帯電話使用も原則許可されています。

更に緩やかなのが聖隷浜松病院。外来診察室、集中治療室系、循環器関係の病棟で禁止されているだけです。

昨年、私の身内が心臓病で入院しました。その病院も携帯電話使用可でした。

携帯電話は使用区域さえ守れば危なくないのが現実です。近い将来、携帯電話・医療機器ともに進歩すれば、更に安全になる可能性も高いと思われます。

尤も、事故の可能性がゼロではない限り、全面禁止にして絶対安心できる空間を作るべし、という主張も傾聴に値すると思います(極端な仮定として、誰かがウッカリICUで携電を使ってしまって悲劇が起こることも考えられなくはない)。

とは言え、「病院での携帯使用禁止は当然」とか「ペースメーカ使用者は携帯電話を使えない」などと思っている人が居るとしたら、明らかに誤りです。使用を可とするか否かは個々の考え方次第だと思いますが、客観的な現状認識は正しく持っておきたいものです。
【関連サイト】医薬品・医療用具等安全性情報179号((厚生労働省)

【関連エントリ】心臓ペースメーカについての覚書
posted by D Slender at 15:53 | ムンバイ 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。