2015年05月21日

戸塚アンダーパス周辺の歩行者視点からの不満

ローカルな記事ですみません。主旨は普遍的な内容になる予定です。

横浜市のJR戸塚駅の北側に存在した「戸塚大踏切」と言えば長年“開かずの踏切”の代表格に君臨していましたが、今年の3月25日に駅近くで線路の東西を結ぶ地下トンネル(とつか地下道)が開通したのに伴い、踏切は閉鎖されました。
【参考リンク】神奈川)戸塚アンダーパス、きょう開通 大踏切は閉鎖(2015.3.25 朝日新聞)

下のYahoo!地図を少しドラッグしつつ参照していただければ、トンネルの東端は「矢部団地入口」、西端は「清源院入口」という交差点であることが分かると思います(この交差点名は以下の文章で重要な役割を持ちます)。


線路東側から見た踏切跡です。歩道橋(戸塚大踏切デッキ)は既に昨年完成済み。
fumikiriato.jpg

さて、地下トンネルは歩行者・自転車通行禁止で、旧国道1号と歩道橋を通るルートに誘導されています。建前上は車と歩行者を分離して安全を確保するためなのでしょう。

地図から分かる通り、車両専用のトンネルは「矢部団地入口」と「清源院入口」を直線的に結んでいるのに対し、旧国道1号の線路東側の部分は結構カーブしていて幾分遠回り。移動能力に劣る歩行者にこそ近道を提供する方が合理的だし、近い将来の超高齢社会にも相応しいと私は考えるのですが……

この写真は線路東側のトンネル入口。トンネル内の車線数は東→西(藤沢方面)は常時2車線。逆方向は途中1車線になるものの、道幅には余裕があります。
yabedantigawa.jpg
これなら、特にトンネルの幅を拡げなくても、車道と物理的に分離された自歩道を作ることは十分に可能。1車線を潰せば余裕です。車線を潰せば渋滞が発生するではないかと思われるかも知れませんが、私が観察する限りにおいて、このアンダーパスの交通量はさほど多くないのが実情。片側1車線で十分まかなえそうに見えます。ここは大事なポイントなので太字にしました。「開かずの踏切」の長い歴史を通じて、近辺のドライバーの多くは線路を越える別な方法(戸塚駅から約1.5km北東にある不動坂交差点経由や、駅の約1.5km南にある豊田立体)に慣れ親しんでいるのかも知れません。

まあ、アンダーパスには緊急車両ルートの確保等の目的もあるでしょうから、トンネルから歩行者や自転車を締め出す件には一旦目をつぶります。なお、線路東側については、歩行者が遠回りを回避する裏技(?)が存在します。それは、とつか地下道の上に設けられた公園内を通る方法。矢部団地入口交差点からトンネル方向に向かう車道の外側に歩行者専用の坂道がありますが、これが実は公園の出入口。以下のルート通りに進めば、ほぼ直線的に大踏切デッキに辿り着きます(新設の道を含むルートなので現時点の地図には道が無いかも知れませんが、ちゃんと通れます)。

なお、自転車がこの“近道”を利用する場合は、公園内および公園へのアプローチは押して歩きましょう(自転車は素直に国道1号を走行する方が良いと思います)。下の写真は公園内から矢部団地入口交差点を見下ろすアングルです。
jitenshaose.jpg

トンネル内を歩行者が通れない件は承服するとしても、それでもこのアンダーパス周辺には歩行者から見た場合の問題点が残っています。むしろ、これから書くことが最大の問題点だと思っています。では、線路の西側に目を移しましょう。

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posted by D Slender at 23:00 | 神奈川 ☁ | Comment(1) | TrackBack(0) | 歩行者(横断歩道以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月20日

住宅地通学路は時速30km以下になる?

この提言そのものには同意。さらに言えば、通学路に限定せずに、一定の幅員に満たない生活道路は一律で制限速度30km/h以下(場所によっては10km/h制限もあってよい)にすれば良いと思います。更に重要なことは、速度制限が実現した暁には警察がしっかり取り締まりを行うことだと思います。

住宅地通学路は時速30キロ以下に(NHK)
通学中の小学生らが犠牲になる交通事故が相次いだことを受け、文部科学省、警察庁、国土交通省は、住宅地での通学路の速度制限を時速30キロ以下とすることが望ましいなどとした通学路の安全対策に関する提言を取りまとめました。

ことし4月に京都府で登校中の小学生ら10人が死傷するなど、通学路での交通事故が相次いだことを受け、文部科学省、警察庁、国土交通省は、再発を防止するための安全対策について、道路交通などの専門家10人余りから意見を聞き、その結果を提言として取りまとめました。
提言では通学路について、住宅地のいわゆる「生活道路」にある場合は速度制限を法定速度などから時速30キロ以下に改め、幹線道路にある場合は歩道を整備することが望ましいとしています。
さらに、居眠り運転の防止には道路上に突起物を設置して段差を作ると効果的だと指摘しています。このほか、きめ細かな安全対策を実施するには、行政機関だけでなく学校側や住民との連携が重要だとして、通学路を利用している中学生や高校生からも大人が気付きにくい視点の意見を聞くべきだとしています。
文部科学省などは今回の提言を各都道府県に送り、それぞれの対策づくりに役立ててもらうことにしています。
posted by D Slender at 10:22 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 歩行者(横断歩道以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月02日

海外の事故動画をひとつ

横断歩道とは無関係ですが、YouTubeにUPされている以下の動画はどこの国を映したものなのでしょうか?
(ショッキングに感じられる可能性があるので閲覧注意)

posted by D Slender at 23:23 | 神奈川 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 歩行者(横断歩道以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月29日

歩道での警備員誘導について

直接的には横断歩道とは関係ないテーマをとりあげてみます。とは言え、法的な歩行者優先に関わっているという意味では、無信号横断歩道と共通しています。

交通誘導を行う警備員が特別な法的権限を持たないことは有名だと思われます(後述の警備員法第15条)。ですから、仮に警備員の誘導に従わなかったとしても、そのことを理由に罰せられることはありません(とは言え、誘導を無視して事故を起こしでもしたらそれなりの責任が問われることになるでしょうが)。

当ブログでは歩行者優先問題を扱いますから、当エントリでは歩道または横断歩道での警備員のみを扱います。代表的なのは、企業施設や店舗等に面した歩道や無信号横断歩道での交通誘導です。私の行動範囲の中で判断する限り、この種の警備員は歩行者優先の法律をちゃんと守っているケースが多いと感じられます。少なくとも無信号横断歩道での車などよりよっぽどマシです。企業に委託される立場ですから、法を守らないという悪評が広まるリスクを避けているのかも知れません。

ただ、ごくたまに歩行者優先を守らない警備員も居ます。たとえば、私がよく通る無信号横断歩道から50メートルほど離れた日立テクノパークの西門前(横浜市戸塚区吉田町)では通常2名の警備員が働いていて、施設に出入りする自動車を円滑に通すための誘導を行っていますが、時々歩道を通行する歩行者の優先を阻害するかのような強引な動きをするのが日頃から気になっていました。施設前の市道は広くない割に時間帯によっては交通量が多いため、施設に入ろうとする大型車両などを待たせると渋滞が発生する可能性があることは確かです。警備員が焦って車を早めに通そうとする気持ちは分からないでもないですが、だからと言って、歩道上では歩行者が優先するという法律(後述の道交法第17条)を蔑ろにする権限は警備員にはありません。もしどうしても歩行者を止めて車両を先に通したいのなら(そのような状況が滅多にあるとも思えませんが)、歩行者に丁寧にお願いして許可を得てからそのように誘導するのが筋というものです。

先日11/23(水祝)の朝、私がこの歩道を通行して西門前に差し掛かっていたにもかかわらず、警備員の一人が車道で待っていた大型トラックを施設内に通そうという動きを見せたので、私は警備員に対してすかさず「コラ! 歩行者優先! 通せ!」と大声で一喝しました。すると、もう一人の警備員が特に表情を変えずに「どうぞ」と言って先に私を通しました(当然のことです)ので、私もそれ以上何も言わずに通過しました。仮に彼らが私に対して文句をつけてくるようなら、即座にこちらの法的正当性を主張した上で日立に抗議電話を入れるつもりでした。今後も同様です。

なお、私は常に下記の文書をプリントアウトしたものを持ち歩いています。もし歩道上で警備員に強引に止められた場合は、このプリントを警備員に渡してこちらの法的正当性を主張します(とは言え、この程度の内容は警備員なら承知だと思われますが…)。もしそれでも文句をつけてくるようなら雇い主に抗議電話です。

歩行者の法的優先を阻害する存在を私は許しません。

では、以下にそのプリントを引用して締めます。

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posted by D Slender at 08:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 歩行者(横断歩道以外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする