2007年06月10日

『食い逃げされてもバイトは雇うな』感想(?)

2005年に公認会計士・山田真哉氏の著書『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』という本がベストセラーになったことをご存知の方も多いでしょう。

先日、同じ著者の近著『食い逃げされてもバイトは雇うな』(光文社新書)を購入してしまいました。


『さおだけ屋〜』を読んでいない私が何故『食い逃げ〜』を買おうと思ったか。きっかけは、電車の中吊り広告の「あの牛丼屋にはなぜ食券機がないのか?」という煽り文でした。名指しはされていませんが“あの牛丼屋”は明らかに吉野家でしょう。

私は以前から、吉野家が食券制を採用しないことを不思議に思っていました。

過去エントリ「松屋ひとすじ15年」に書いた通り、私は最近15年ほど吉野家に足を踏み入れていません。理由は、松屋の食券制を非常に好ましく思っているからです。食券を買って代金を先払いしてしまえば、食後に何もせず店を出ることが可能ですし、店員と会話する煩わしさを回避できます。1人で食事する場合、これらは大いなるメリットだと感じています。

私と同様の感想を持つ人は(多数派ではないにせよ)結構居ると思われるのに、何故吉野家は食券制を採用しないのでしょう?『食い逃げされてもバイトは雇うな』には、その理由について、大要、次のように書かれています。

1. 食券制にすると、店を出る客に「ありがとうございます」と言えないから
2. 以前実験的に食券販売機を置いた際、昼食の混雑時に機械の前に行列ができ、その様子を見て他店に行った客が居たから

少し残念なのは、これらの理由が「話によると…」という伝聞調で書かれているので真偽を断定できないこと。吉野家の担当者にメールを送るなどして取材すれば説得力が増すと思うのですが… 

ここでは敢えて理由が真実だと想定してみます。松屋派の私に言わせれば、この2つの理由はいずれも意外であり、説得力を感じませんでした。まず、私にとって店を出るときのお礼など要りません。注文後に手早く正確にメニューを出してくれれば必要十分です(「店が客にお礼を言わないのはけしからん」という考えの人も居るのかも知れませんが)。食券機の行列の件については、機械の操作性や置き方が悪かったのではないでしょうか。超繁華街の松屋店舗を観察した経験によると、操作しやすい券売機が複数あれば、券売機がボトルネックになって混雑することは滅多にないと思われます。

松屋ひとすじ15年」に書いたことの繰り返しになりますが、吉野家の経営陣諸君!(←偉そう)、私という顧客を獲得したかったら食券制を採用せねばなりませんよ。

あと、松屋の経営陣の諸君!(←偉そう)、店員と会話せずに済むメリットを重視して松屋を利用する客層が少なからず存在することを忘れない方が良いと思いますよ。

吉野家と松屋の話だけになってしまいました。最後に山田真哉氏の著書『食い逃げ〜』の感想を簡潔に書いておきます。“数字のチカラ”を主軸に据えた一般向けの会計啓蒙書。会計と関連が薄い幾つかのエピソード(「ゲド戦記」「Web 2.0」など)も所々に挿入されていますが、この辺は私にはどうもこじつけっぽく感じられました。とは言え、前述の吉野家のケースのような会計的な事例はそれなりに興味深く読めました。
posted by D Slender at 02:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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