先ほど何気なく眺めていた「独女通信」の記事で、一つ気になるものがありました。内容ではなく、記事中の言葉遣いが引っかかったのです。
【独女通信】プロレスラーおっかけ独女が増殖中
少しだけ引用します。
うーん、なんて言うのか、燃えるものがなくなっちゃったのね、私の中に。会社を辞めるときは冷凍食品部の係長だから、そこそこ出世してたし、給料だって悪くなかったわ。その分、はっきり言って男子社員からは煙たがられてたわ。
実際の被取材者の言葉遣いはこんな感じでは無かったと推測します(実際は丁寧語でしょうか)。「…わ」の多用が不自然だからです。私が知る限り、近年の首都圏の女性で、会話の中で日常的に「…わ」を使う人は皆無です。女性の「…わ」は、実は世間一般の口語の中では絶滅寸前ではないでしょうか。
とは言え、創作である文学作品や、上で引用したようなドキュメント記事の中では、「…わ」は依然として使われています。個人的には違和感を覚えます。私は自サイトの某所で創作小説(?)を書いていますが、その登場人物の女性には「…わ」や「…のよ」などは一切喋らせていません。
だからと言って、世間の文筆家に、「…わ」の使用を止めるべし、と言うつもりはありません。文章全体の価値からすれば、この程度の言葉遣いの違和感は些末なことです。ただ、「『…わ』が絶滅寸前だが何故か文学などでは生き残っている」ことを指摘する文章を滅多に見かけないので、ちょっと書いてみた、というわけです。
【関連サイト】女性語 -Wikipedia