2012年08月29日

今年を「いじめ=犯罪」元年と位置づけたい

まずはニュース引用から。

30件超、捜査対象に 大津いじめ、加害行為で県警(京都新聞)

 捜査関係者によると、県警は全校アンケートの回答や遺族から指摘を受けた男子生徒の被害内容を基に、同級生3人が関与した可能性がある加害行為を「トイレに連れ込み連日、暴行した」「万引を強要していた」など30件以上に分類した。これらの行為が、告訴を受けている暴行や脅迫、窃盗など計六つの犯罪容疑のいずれかに該当するのかどうか、慎重に確認を進めているという。


大津市のいじめ問題が話題になったことは、私の中では今年最大のニュースに位置づけられています。事件そのものは大変痛ましいものでしたが、これをきっかけに「いじめは犯罪である」という意識が教育関係者や生徒を含む全国民に定着することを心から望みます。
 
ところで、当ブログで過去にいじめ問題に言及した記憶がなかったのですが、検索してみたらありました!
文科省が体罰基準を明示(2007年2月)
タイトルは別件ですが、最重要主旨はいじめの件でした。

いじめ転校制度周知不足(2006年12月)
「いじめられる側の努力や学校の指導だけではどうしようもないケースが少なくない」ことを改めてココでも強調しておきましょう。

少し前までは、いじめについて「いじめられる側も悪い」的な主張も時々目にしたものですが、個人的には、この種の主張も社会から撲滅されるべきだと思っています。「いじめられる側も悪い」が通用するのはせいぜい「仲間外れ」「無視」程度の法に触れない行為まででしょう。

そんなわけで、私は触法行為に相当するいじめは全て犯罪として処理すべきだと考えますが、ここでふと1つの疑問が浮かびました。たとえば肉体的暴力は暴行罪や傷害罪として、いわゆるパシリは強要罪として処理できそうですが、持ち物を隠す行為の罪名って一体何でしょう? 窃盗罪と言いたいところですが、微妙な問題があるようです。分かりやすく書かれている記事から引用します。
毀棄罪−−いじめと犯罪の境界はどこか(プレジデントオンライン)
「刑法には、構成要件として、外形的な事実を認識しているだけでなく特別な内心の存在が必要とされる犯罪があります。窃盗罪も、その一つで、いやがらせ目的で物を隠すだけでは、窃盗罪に問うのは難しい」

必要とされる意思の内容は2つある。「権利者を排除して他人の物を自己の所有物として振る舞う意思」と、「経済的用法に従い利用または処分する意思」だ。

「いやがらせ目的なら、経済的用法に従って利用する意思があったとはいえません。また隠すことによって他の利益を得ているとも考えにくい。理論的にも現実的にも、窃盗罪は成立しないのではないでしょうか。ただ、いやがらせで人の物を勝手に持っていけば器物損壊罪(刑法261条)などの毀棄罪(ききざい)になる場合があります。窃盗罪が10年以下の懲役または50万円以下の罰金であるのに対し、器物損壊罪は3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料。器物損壊罪のほうが法定刑は軽いですが、これも立派に刑法に触れる行為です」

窃盗に相当しなくても、器物損壊罪などの毀棄罪に当たる可能性があるようです。また、私から一つ補足しておくと、隠した物が信書だった場合は文句無しに信書隠匿罪に該当します。ともかく、他人の所有物を隠した者が確実に罰せられるような法運用を望みたいものです。
posted by D Slender at 21:00 | 神奈川 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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