http://www.geocities.jp/ztake2000/tisyou.html
注意:このリンク先には、見る人によっては知的障害者への差別表現と解釈されるようなFLASH「tisyou.swf」があります。この種の表現を好まない方はご覧にならないことをお勧めします。
さて、私個人は「tisyou.swf」をそれなりに高く評価しています。2ch風AAで描かれたこの作品には、知的障害をもつ娘を殺してしまう親が登場し、確かに不愉快に感じます。不愉快に感じるからこそ、決してこの両親のような人間であってはならない、と思えます。また、2chで時々見られる「池沼」「知障」などの煽り言葉(実際の障害者の家族が聞いたら快く思わないかも)を皮肉っているとも取れます。
要するに、敢えて残酷な描写を用いることによって「差別は良くない」ことを強調する“アンチテーゼ的表現”だと私は解釈したのです。
しかし、このFLASHが2chのFLASH板のスレッド「感動モノのFLASH(part9)」で紹介されたとき、私のような好意的な見方をする人はごく少数でした。張った人や作者に対して「気分が悪くなった」「人間じゃない」などの非難が続出しています。
この状況は、かつての『完全自殺マニュアル』(鶴見渉)論争と少しだけ似ています(もっとも、メジャー出版物と素人のFLASHを完全に同列には論じられませんが)。『完全自殺マニュアル』は決して自殺を勧める本ではない、というのが作者の真意なのですが、そうは受け取らなかった人が多かったようです。私自身、初読時は「この本はヤバイのではないか」と思いましたが、再読して評価が変わり、現在では『完全自殺マニュアル』絶賛派です。
一般に、アンチテーゼ的表現の作品は、多くの人の無理解に直面するのが宿命のようです。結論としては、多数の人に理解され、絶賛される作品だけが優れているわけではないということです。
それにしても、近年、「アンチテーゼ的表現」を拒絶する人の割合が増えているような気がします。もちろん統計などは皆無なのですが、『完全自殺マニュアル』が出版後何年も経った近年になってから18禁の有害図書に指定された等の現象から、そのような印象を受けるのです。
上記の2chスレッドでも「あのサイト潰れないかな?どうしたら潰れてくれるかな? 」という書き込みがありましたが、これは言い過ぎだと思います。見たくないなら、自分の目が届く範囲から追放すれば良いだけのこと。
「不愉快⇒価値がないor存在してはならない」という発想は、私にはとても短絡的に見えます。そのような発想では、たとえば綾辻行人『殺人鬼』やJ.ケッチャム『隣の家の少女』などのホラー・スプラッター作品の価値は理解できないでしょう(理解しなくても構わないのですが)。
たとえ自分にとって不愉快でも、存在を許容できる程度の寛容さは持っていても良いのではないかな、というのが私の考えです。
リンクされまくってたり。
バリューコマースの商品リンク不可の所
文章の癖がスレと同じで笑いました。
擁護派が少ないけどがんばってくださいね。
誰も応援しねーけど。
私は2chのスレには書き込んでいません。
ここのURIを貼ったのは別の方です。
まあ、それはどちらでも良いことですが。